こんにちは。Hello!!盆栽です。
さて、今回は盆栽の「水やり」についてお話ししたいと思います。別の記事でも書いてありますが、盆栽を管理していくのに水やりは必須になります。
しかし、「水やり3年」という言葉があるくらい、盆栽の水やりは時間をかけて覚えていく必要があります。ちなみに3年というのは1本の樹に対して3年ということになります。
今回は水やりの基礎知識を中心に皆さんにお伝えしたいと思っています。もちろん実践の方が大切ではありますが、知識としてもしっかり頭に入れておいても損はないので、ぜひ、最後までご覧ください。
- 水やりとは?
- 水やりの役割
- 「水やり?」「水かけ?」
*3つ目の「水やり?」「水かけ?」に関しては職人の中でもあまり考えない方が多いと思いますが、私は水やりも水かけもどちらも見て、体験してきたので、私の経験を元に説明します。
水やりとは?
水やりは盆栽を育てる上で欠かすことのできない作業になります。水やりを怠ってしまうと当然樹は枯れてしまいます。ただ、日本には四季があり、季節によって気温や天気も変わってきます。もっと言えば、皆さんの住んでいる地域が海に近いのか、内陸なのか、住宅街なのか等によっても変わってきます。
樹種別の水やりについては別の記事で説明するとして、この『盆栽の水やり』のシリーズでは大枠を話したいと思います。
水やりの役割
当然、水やりは樹の生命維持のために必ず必要となります。しかし、実際には水やりをやる意味はそれだけではないのです。
空気の入れ替えを行う
盆栽の針は底に穴が空いていて水が抜けるようになっています。そこから灌水した水が抜けるのと同時に土の中の空気やガスが一緒に抜け、新しい空気が入っていきます。
樹を作る
樹を作るというと、剪定をしたり、針金をかけたりといったことをイメージする方が多いと思いますが、水やりでも樹を作ることができます。というより、水やりで樹を作って元気な状態になって初めて、剪定や針金かけの効果が出てくると思っても良いと思います。
皆さん体づくりをする際に何を意識しますか?「睡眠」「食事」「運動」といったところでしょうか?その「食事」が盆栽でいう水やりにあたります。樹だって生き物です。その樹の樹種や年齢、時期によって水やりの頻度や量が変わってきます。それを分かってくると元気な樹を作れるようになります。
「水やり?」「水かけ?」
「水やり」の他に「水かけ」と聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれません。大体の場合、本やネットでは「水やり」と書いてあることがほとんどですが、地域によっては「水かけ」と言います。何か違いはあるのでしょうか?
結果的にいうと「水かけ」を行っている人たちからすると違いはありません。「水かけ」と言っている人たちは「水やり」の意味で言っていることがほとんどだと思いますが、「水やり」と言っている人たちの中には「水かけ」とは違うと思っている人もいます。
実は私も後者の考えを持っています。そこで私が感じた「水やり」と「水かけ」の違いを簡単に説明していきます。(あくまで実際に「水やり」も「水かけ」も両方見てきた私の私見です)
水かけ
- 樹種別に分けて灌水を行うのではなく、どの盆栽も乾いたらたっぷり灌水を行うので一気に全部の盆栽に水をあげる。
- 葉水(葉に水をあげること)で灌水の量を調整しない
- とにかく生命維持の意味合いが強い
水やり
- 乾いたら樹種別に灌水を行う。また、一本一本の樹の状態に合わせて灌水を行うので灌水の時間帯がバラバラ
- 葉水を行い、鉢の中の水をコントロールする
- 生命維持と樹作りのどちらも意識して灌水を行う。
ざっと違いをあげるとこのような感じになると思われます。初心者の方にはどちらの呼び方でも良いとは思いますが、まずはここの記事でいう「水かけ」の方法で灌水することをお勧めします。
まとめ
さて、今回は水やりの基礎知識を説明しました。盆栽を育てる上で欠かすことのできない水やりですから知識も一緒に覚えておくことをお勧めします。
水やりとは?
盆栽を育てていくことでは欠かせない作業の一つです。「水やり3年」と言われるくらいなので、毎日しっかりと盆栽に向き合い、水やりを行ってください。
水やりの役割
生命維持、空気の入れ替え、樹を作るの3点が水やりの役割になります。ただ、水やりを行うのではなく、役割を意識すると盆栽に水をあげるだけという作業ではなく、愛情も一緒に注いであげることができるでしょう。
「水やり?」「水かけ?」
地域や年齢層によって呼び方は異なりますが、初心者の方は「水かけ」の方法で灌水を行い、生命維持ができるようになることを当面の目標にしてもらえればと思います。
いかがでしたでしょうか?水やりは一回で説明するのが大変なので何回かの記事に分けて説明していきますので、ぜひ、チェックしてみてくださいね!