そもそも「盆栽」って何? 〜盆栽を始める前に知っておくべきこと①〜

こんにちはHello!!盆栽です!

最近はコロナ禍ということもあり、ご自宅で過ごす時間が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか?そういった方の中には新しい趣味として盆栽を始めようと考えている方もいらっしゃると思います。しかし盆栽を始めようと思っている多くの方が

  • 盆栽って難しそう
  • 枯らしたらかわいそう
  • そもそも盆栽って何?
  • 管理方法が分からない

というような悩みを抱えて、なかなか始められない方がいらっしゃるのも事実です。

僕も盆栽を始める前は漠然と「管理が大変そう」と思っていました。しかし、実際に盆栽職人への道を歩み始めると、意外と考えることはシンプルで、一度分かってしまえば誰でも盆栽を育てることができると分かりました。

そこでHello!!盆栽では皆さんがせっかく出会った盆栽を枯らすことなく、楽しんでいただけるよう僕の経験も元に盆栽のいろはを発信していきます!

今回は

  1. そもそも盆栽って何?
  2. 盆栽の歴史
  3. 盆栽の見所

の3本立てで紹介しています!

①そもそも盆栽って何?

定義としては色々あるのですが、一言でいうと自然にある樹木や草などを鉢(観賞用)の中で再現するものが盆栽です。盆栽をやっている方の中には「盆栽は小宇宙を作り出す」という表現をする方もいますね。なので、鉢に樹木を植えるだけの「鉢植え」とは異なります。

②盆栽の歴史

盆栽のルーツは中国にあります。中国では「盆景」と呼ばれ、少なくても約2000年以上前から鉢に植物を植える文化が根付いていたそうです。日本に渡来してきたのは平安時代から鎌倉時代と言われ、鎌倉時代に作られた春日神社の由来を語る「春日権現験記」という絵巻物には盆栽が登場しています。江戸時代には上層階級の趣味として浸透していましたが、江戸時代になると庶民でも楽しめる趣味になっていきました。そして日本人の器用さ、繊細さ、価値観、技術が現在まで受け継がれ、ただ鉢植えをした植物ではない現在の「盆栽」として日本を象徴する文化の一つとなり、世界では「BONSAI」と呼ばれ親しまれています。

③盆栽の見所

さぁ!そろそろ盆栽の具体的な面にフォーカスしていきますね!

初めて盆栽を見る方の中には「盆栽ってどこをどう見て評価するの?」と思う方もいらっしゃると思います。もちろんどのような盆栽でも生命があるからこその美しさがありますが、日本人の美意識の集大成が詰まった盆栽にはやはり惹かれるものがあります。きっと見所を覚えておけば、今後盆栽を見たときに味わいが違ってくると思います。そこでここでは盆栽の見所を紹介していきます。

僕も初めは見所から勉強しました。すると盆栽園や展示会に行っても自分なりに解釈できるようになり、さらに盆栽への興味が湧いてきたのを覚えています。一気に覚えるは大変ですが、少しずつでも覚えていくことをお勧めします。

樹形:樹全体の姿です。幹の動きやコケ順(根本から上部にかけて徐々に細くなっている様)、枝や葉のバランスなどを見ます。コケ順が良く、枝も繊細に仕上がっており、葉が不自然な大きさになっていない盆栽などは評価されることが多いです。

葉性:葉の大きさ、向き、色などが統一されている樹は美しいとされいます。街路樹や山の木の葉は木に対して不自然なほど大きくはないですよね?盆栽も一緒で樹に対して葉が大きすぎると不格好になってしまうのであまり良しとされていません。

枝配り:どこにどのような枝が出ているのかというの枝配りと言います。例えば、同じ高さから左右に枝が出ている場合、これは「忌み枝」と言って嫌われています。

根張り:樹の根元がどっしりとしていて地表に出ている根っこが土を掴むような様を「根張りが良い」と表現します。また、四方八方に根が出ている八方根張りも良いとされます。他には欅や楓の古い樹には「盤根」と言って根っこ同士がくっつくような根の形もあります。

立ち上がり:根元から一番したの枝までを立ち上がりと言います。この部分がコケ順の基準となり、立ち上がりの良し悪しで樹格が決まると言っても良いでしょう。

幹肌:松の種類などでいえば幹に傷がなく細かい皮がよくのっていれば良い樹ですし、雑木などでいえば種類によって滑らかな幹肌をしていると良いとされています。黒松でいえば樹齢30年を越すと皮はのってくると言われています。

舎利(シャリ)・神(ジン):枯れた部分の幹の皮が剥げ、樹芯だけになったのを舎利と呼び、枝に同じような状態の箇所を神と呼びます。また樹の一番上の部分がジンになっているものを「天ジン」と呼び、落雷を受けたかのような様を表現しています。

幹模様:幹の曲がり方や太さなどを幹模様と呼びます。

鉢:大きさや形、色などが樹に合っているかを見ます。松などの盆栽には泥物と言って土本来の色合いで釉薬を使わない鉢が使われます。逆に雑木類では釉薬が使われ、色などが入った鉢が使われることが多いです。鉢自体が樹より主張することなく、大きすぎず、小さすぎない鉢が良いとされています。

まとめ

今回は皆さんが盆栽を始める前に知っておくべきこととしてまずは3つのポイントでお話しました。

  1. そもそも盆栽って何?
  2. 盆栽の歴史
  3. 盆栽の見所

1、2に関しては僕も盆栽をやっていると必ずどこかのタイミングで質問されるような内容なので、これから盆栽を始める皆さんもぜひ、覚えておいてくださいね!

盆栽の見所についてですが、色々書いてあるので、いきなり全部覚えるのが難しいと思います。もちろん盆栽園などにいった際には見所を覚えておくと今までの見え方と違ってくるので良いと思いますが、「こんなに覚えてられないよ!」いうそこのあなた、もしあなたが盆栽園で盆栽を見ている時に「これだ!」という感覚や「なんか気になるなぁ」という思いがあればそれはきっと運命の一鉢ですので、ぜひ手にとってみてください!きっとその盆栽があなたの生活に更なる彩をもたらしてくれると思いますよ!

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